他に道はないか考える

せっかくやる気になっているあなたに水をかけるようで申し訳ないのですが、ここで一度、 頭をゼロベースにして考えていただきたいことがあります。

"本当に課長になるべきなのか"

このことを今までの概念を捨てて、改めて考えてほしいのです。なぜ考えなければならないのかというと、課長という仕事は、今までと全く違う仕事だからです。

人は転職する際は真剣に考えますが、昇格については上がらなければならないものと決めてしまっています。

それは本人の希望や価値観をほとんど考慮せず、組織に所属していれば上がるべきものとなってしまっているためです。 課長職になると、個人で仕事をするのではなく、部下を活用し、チームとして成果を出すことが求められます。

たとえれば、今までフィールドでプレイしていたサッカー選手が監督になるようなものでしょうか。もちろん、監督にはやりがいもありますし、名誉や報酬もあります。

しかし、プレイヤーの楽しさは味わえません。
中には、プレイヤーとして活躍したほうが、その人にとってもよいことがあるのです。

実際に私のもとには管理職になって、後悔されている方も相談に来られます。
その方にとって、昇格という出来事は決して良い結果ではないと私自身も反省したのです。
もちろん考え直す必要がないと思われる方も多いでしょう。
しかし、あえて「他の道はないのか」という選択肢も持っていただきたいのです。
これがインバスケット的な考え方です。
この選択肢と比較して、それでも自分は課長になるのだと決心すれば、それはあなたにと って満足なものになるはずなのです。