インバスケット的な考え方

管理職になるための心構え

インバスケット的な考え方

 課長になると、仕事に対する考え方を見つめ直すことが求められます。

 まず判断業務が増えます。

 今までのように、言われた業務をこなす。与えられた目標に向かってひたすら働く。この様な仕事スタイルでは課長は務まりません。

 自分で問題や課題を見つけ、自ら問題解決を行うのです 。いわば問題解決業なのです。

 問題解決といっても、自ら動き回って問題解決するわけではありません。あなたが課長になったときに、一番重要視しなくてはならないのは、意思決定です。あなたの意思決定がチームや課の方向に大きな影響を与えるからです。

 意思決定でも安易な意思決定はだめです。

 よい判断や意思決定が求められています。

 よい判断や意思決定をするためのトレーニングがインバスケット・トレーニングなのです。

 インバスケットでは意思決定に至るまでのプロセスを重要視します。

例えば

問題発見→問題分析→仮説→情報収集→対策立案→選択肢の検討→意思決定

という意思決定のプロセスがあり、そのプロセスをきちんと経た意思決定を行っているかが、インバスケットでは重要なのです。

インバスケットでは優先順位をつけて仕事を行う

 少し聞き慣れない言葉かもしれませんが優先順位とは、インバスケットでは非常に重要な考え方の一つです。

 課長になれば、数多くの仕事があなたに降り注ぎます。また課長職は、定例的な仕事よりも突発的な業務が多いので、計画も組みにくいことが多いのです。

 つまり毎日がインバスケット状態となるわけです。

 このインバスケット状態を切り抜け、課長本来の仕事をするためにも、インバスケット優先順位をつけた仕事の進め方は不可欠なのです。

ではインバスケットにおける優先順位とは

インバスケットでは複数の案件を関連づけて処理することが重要です。

 インバスケットでは、いくつかの案件を関連づけて案件処理を行います。つまり全体の流れや制限、周りの情報を常に頭に入れて一つの判断をするわけです。

 一つの案件では判断がOKであるものが、そのあとに現れる案件ではNGになることも多いのです。

 課長という立場は情報の交差点です。

 様々な情報を活用し、よい判断をするトレーニングがインバスケットなのです。